でででん 〜始まりのどうでもいい話をひとつ〜


 突然だが、転校というのはどうにも面倒なものである。

 見知らぬ場所での生活になじまなければならない。友達もおらず一人で学校生活をおくることもしばしば。まさしく無人島に投げ出されたようなものなのだ。

 現に私も……ぐはっ!

作者(きさま)の長い無駄話など必要ない。早く私を出せ」

 後ろから銀髪ツインテールの女に回し蹴りを…あぐあ!

「そんなところを冷静に描写している場合じゃない。とっとと私を出さないか。文字数にも限りがある。無駄話は極力削れ」

 いや、だから、おまえの出番はもう少し先だから……あぐぅ!!

「それより、私の妹を出しなさいよー。超絶可愛いんだから!」

 栗毛の少女が仕込み鉄扇で攻撃を……ってこら! やめろ!! 死ぬ! 死ぬって! 一応描写しなきゃ読者に伝わらないだろう?

「あなたの話を読みたい人間など存在するのかしら?」

 ああ、反論できないのが悔しい。

「くそっ! なんで十歳の子供だと淫行になるんだ! 一番の食べごろだというのに!」

 ああもう、また変なのがでてきた。いいか! お前らの出番は後だから、今は黙ってろ。じゃないと、出してやらんぞ。

「ちっ、仕方あるまい」

「あんたがそういうのならそうねー」

「ああ、この話をもっと淫らに表現してくれるのなら」

 よし、三人目の変態の意見は聞いてやれんが、このままだと収拾がつかん。大幅に前倒しになるが、この大混乱を収めねばならないしな。本来なら私の生い立ちを数万文字に渡って大々的にだな。

「それ以上なにか言うつもりか?」

 わかった、わかったから日本刀を抜くのはやめろ。まだ名前や経歴が出せないから、こんなところで出てこられても扱いに困るっての、たくっ……。

「何か言ったか?」

 きらりと銀色の刃が首元で鈍い光を……。

「同じ台詞を言わせるつもりか?」


そ、それでは! 本編いってみようか!!


さっさと第一話に行こう

こんな普通の俺がここにいてもいいのかなぁと思うようになったふとこの頃のこと(長っ!)の部屋に戻る

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